にしきや、にしき食品とは仲が良かったんですよね。「良かった」、なんて過去形で書いていて残念です。いや、ちがいます。けんかとかそういうんじゃないの。仲が良かった時代があったというだけ。それが少し落ち付いただけなんですけど。
カレーですよ。
一時期は社長から社員さんたちまでわたしの顔を覚えてくれていた時期があったと聞いてます。YouTubeやってたからなあ。にしきやのカレーをよく紹介してたんです、いちファンとして。ユーチューバーなんて言葉がなかった幸せな時代の話しです。
友人がにしきやの東京営業所にいた時代のことです。自由が丘店がまだできたばかりのころ。自由が丘店にも取材に行ったりしていて、仙台の皆さんもそんなわたしのブログや動画を見て面白く思ってくださっていたようでした。そんなこんなで顔を覚えてもらって光栄だったよな。
そして月日は流れ。
とはいえやっぱり変わらずに、にしきやの製品は好きだしよくできていることや取り組みなども知っています。食べてるし。メディアに出る時には必ず口にしていたブランドでもあるしね。夏前のテレビ出演でもにしきやがランクインしていたのは当然と心から頷けました。
そんなことをしていたら10年ほど前のそんな経緯をご存知ない広報さんから連絡があって、テレビに出てたカレーの人にうちの製品を食べてもらおう、という感じでプレゼントが届いたわけです。あらうれしい。さて、にしきやの現在、いかがでありましょう。
たくさんやってきたカレーのなかから選んだのが、
「北インドのマッシュルームカレー」
「フレッシュチーズとほうれん草のカレー」
のふたつ。
それぞれマッシュルームマサラ、パラクパニールですね。サーグといわずにパラクと表記する生真面目さとこだわりは成る程やるな、と思わせます。そこをちゃんと分けない人増えたもんね。当のインド人が気にしてないという事例も見ています。いろいろよね、インド料理は。いや、インドは。
・フレッシュチーズとほうれん草のカレー
これはクリームかバターかしらね、乳製品の香りと太い旨みが感じられます。高級感が強い感。ほうれん草とトマトのバランスもいいねえ。カッテージチーズがかなりいいセンいってると思う。ともすれば味気なくなってしまうパニール/カッテージチーズを上手に薄塩っぽく味付けしてあります。全体として緑茶的香ばしさが香るのがおもしろいなあ。とてもおいしいです。
・北インドのマッシュルームカレー
マッシュルームのカットが大きくて具材の存在感がタイトル通り、満足感が高いです。玉ねぎの甘み旨みも大変深く、とても美味しい。強くスパイスが使われるのですが破綻がなく、自然に感じます。きちんと馴染みが良いと感じる融合度高いスパイスづかい。そうそう、こういうのがいい。きのこ類の良さ、楽しさがちゃんと感じられる良作ですね。これもたいへんおいしいぞ。
どちらも「カレー」ではなく「インド料理」になっているのに驚かされます。たいしたもんです。カレーという言葉に引っ張られずに真面目にインド料理を袋に詰めようと努力しているのがよくわかるんだよ。えらいよねえ。
方向としてはレストランタイプの味でしょうか。パンジャーブだしね。辛さ控えめコクウマで誰にでも受け入れやすい味だと感じます。このシリーズ、インド料理初心者さんがここらへんから始めるのがいいな、という感じで落としどころもいいと思います。一袋100g、レギュラーサイズのカトリにぴたりと合う量もいいよね。うれしいよね。さすがわかってらっしゃる、の感があるなあ。
お供にしたのはナーン、、の形のパン。お気に入りの「いちやまマート上野原店」で買いました。ナーンでは決してないですけど、美味しいパンを北インドのカレーと合わせるのはなかなかにいいものであることを知っています。西洋パンもよく合うんだよ。手に入れやすいしね。
付け合わせはサラダ、それにデリーのペリペリソースと、それで和えて作った玉ねぎのアチャール。ペリペリソースだけで和えずに麺つゆとか少し足すといい感じになります。やってみてね。
にしきやの製品は東京支社にいた友人の関係でずいぶん食べてきたのですが、さらに磨きがかかっていてもはやこの先どこへ行くのか、という鬼気迫る場所まで辿り着いていました。うむ、驚いた。いやこれ普通にインド料理だし。それが袋から出てくるのおかしいし。
そういうレベルなのです。