「ターリー屋」は無敵だといつも思うのです。インド料理のレストランとしての入りやすさ、敷居の低さ。そしてチェーンレストランならではの安定の味。それが悪い方ではなくいい方に出ているといえます。
カレーですよ。
あそこに行けばあの味が食べられる、安心だ、というのを体現しているなあとおもうんですよ。そういうのが大事だと思うシーンも多いです。安心感、こなれ感はね、大事。そして最近の拡大の動きもおもしろい。それもロードサイド店での出店攻勢です。「ターリー屋」のロードサイド店。これが実にはまっているのだよ。
地方のバイパス沿いは良くも悪くも同じ景色にになりました。どこに行っても大型家電品店、ファイミリーレストラン、大手チェーンラーメン店にステーキ店。紳士服と眼鏡店、100円ショップにカー用品店。その奥に大型ショッピングモール、というところかな。うんざりするのが正直なところ。しかし便利、せっかく地方に出かけたというのにそういう場所を利用してしまうことも多いのです。
そんななかに新しい差し色が入る。「ターリー屋」です。
今あげた店とは完全に毛色が違う業態ですが、上手なデザインとパッケージでロードサイドのチェーン店として違和感空く溶け込み、しかもそれが「おや?見たことがないぞ」〜「へえ!インドカレーのチェーン店か」という流れを作ります。個性がきらりとひかるよね。ロードサイドに大きく輝くオレンジ色のお馴染みのロゴマークと「インド定食」のキャッチコピー。風にひるがえるバナーの「ナン食べ放題」の表記の訴求力は強力だと感じます。大変上手な戦略。イケてそうだなあ。
しかも出てくる料理はよい意味で凡庸を少し越えるくらいのチューニング。これが相互作用として効いてくるんだよね。ロードサイドでファミレスを探すインド料理とは関係のない顧客層こそターゲット。そういう人を魅了できれば新しい商圏が生まれるというわけです。「すごいもの、珍しいもの、凝ったもの」ではダメ、商売にならないの。他にもたくさん要素もあれば考察せねばならないかとは思うんですが、地方のロードサイドでの新規出店の一つの最適解ではないかと理解しています。
さて、注文。
「スパイス野菜とチキンティッカ乗せ キーマカレーライス定食」
としてみたよ。
メニューよく見ないで注文してカレーの変更をお願いしちゃったけど(野菜カレー)、そのままスーッと通してくれました。ありがとうありがとう。
「スパイス野菜」はじゃがいもとオクラのサブジ。ターリー屋のこれ、好きなのよね。ねっとりした食感とスパイス感。よいおかずになります。「チキンティッカ」、うーん、うまい。誤解をおすれずいうと手作りのハムに近い食感です。しっとりしてやわらかく、しっかりスパイシー。これもいいね。
これらをカレーと合わせて食べるわけです。野菜カレーはマイルドで辛さなし。ちょっとパンチが足りないかと思ったんですが他のおかずと合わせて食べるとちょうどよくなったよ。組み合わせが大事なんだよね。たちまちおなかがいっぱいになりました。
うちの奥さんは定番「ターリー屋定食」の3種のやつを選んでいました。安定のおいしさ、定番のバランスです。
「ターリー屋 東千葉店」
良かったな。
あいかわらず「ターリー屋」にくると世界の均一化を感じます。いいか悪いかは自分で決めるべき。
わたしは断然吉川社長を支持します。