ちょいと駅からは離れているんです。電車はやめといたほうが無難かな。わたしはいつもどおりクルマで。
カレーですよ。
千葉県道280号白井流山線。いわゆるむかしみちで緩いカーブを描いてアップダウンがある牧歌的な細い道。北小金井あたりから自衛隊の下総航空基地方面へ抜けていく道です。ゆるゆるとクルマで走るのが塩梅いい。その途中にロードサイドの古くて小さな元コンビニエンスストアという風情の建物が見えてきます。
それが、
「カリ―ム(咖喱夢)」
というお店。カレー専門店です。
入り口のこれまた古いあんどん看板の「ポークカレー・インドカリー」の書体もかっこいい。実にこう「いい予感」を感じさせてくれる店頭です。実は柏系カレーの実力ある店なのだよ。
今回こそ!まだ食べていない欧風カレーの表記のカレーライスを注文だ、と思っていたんですが、やっぱりここの、
「コルマカレー」
が食べたい。抗えない、あれスキ。しっかりと個性がある好きな味だから抵抗できずにやっぱり「コルマカレー」を注文してしまいました。老齢なれど矍鑠とした動きで厨房を回す店主がかっこいいんです。たしかな仕事の予感が漂います。
さて、カレー。
ここ「咖喱夢/カリーム」の「コルマカレー」、上野より端を発し柏に流れ着き根を張って今や、のあの味「カシミール」のアナザーサイド。カシミールとコルマはセットで伝播していくのです。
タマネギ焙煎の香ばしさよりスパイスの香りが勝つ感じ、というのがわたしの感想。ついつい上野を基準比較に引っ張り出してしまう無作法もののわたしでありますが、そこは致し方なし。
浅めの焙煎玉ねぎで甘さやわらか、スパイスの辛さストレート。一体感もありながら粒子感というか、色々な要素が粒々になっていっぺんに押し寄せる感じ。舌でそれらを仕分けする楽しさがあるなあ。伝わりづらいなあ、我ながら。
カシミール、コルマを福神漬け、らっきょうと合わせで食べられるという面白さもあるんだよね。ジャガイモは大きめカットのフライドタイプというのも特徴的。ピクルスもうまいな。やっぱりいい。咖喱夢のコルマが好き。とてもいい。
帰り際、前も気になったレジに置いてあるレトルトカレーを買いました。いやね、張り紙があって「製造元だからお安い」的な表記に持って行かれたんです。
ん?製造元?!
「高級本格 欧風カレー スパイシービーフ」という名前でした。ラベルの表記を見ていくと製造は宮島醤油で信頼がおけます。販売者は東京スパイスフーズ(株)。5個で1200円。確かに格安。えーっと、ってことはもしやご店主が東京スパイシーフーズ株式会社の社長なの?雑誌連載でお邪魔をしたかったなあ。後悔先に立たず。
とにかくもう少し足繁く通って(ちょいと大変だけど)他の味も色々な話しも確かめねばいけなくなりました。