年末の旅は楽しかったなあ。一人で自動車旅行ってのはなんかやっぱり好きなんです。SNSでは旅の様子は今回あまりガリガリと書かなかったんですよね。SNSだと流れて行って検索しても出て来ずに見えなくなっちゃうから。なのではじめっからブログを書こうと。
コラムカテゴリーで前編も書いています↓
【コラム】年末の旅のメモ 前編 ヤマモリ/伊勢醤油本舗 伊勢神宮へ。伊勢醤油奉納式の旅。
さて、では後編。
【旅のメモ】伊勢へ。遅刻、、、
さて翌日。本日、伊勢醤油本舗の伊勢神宮への奉納式に参加です。
いよいよ伊勢入り。高速を飛ばして予定時間の1時間以上前に到着。念には念を入れたわけですが、事もあろうに駐車場の列が全然進まない。えええ!なんということか。20分30分と刻々と時間がすぎてゆき、冷や汗が吹き出ます。なんで駐車場入るだけでこれなの〜?結局遅刻となってしまったよ。
指定の場所、おかげ横丁「伊勢醤油本舗」へ人混みをかき分けながら小走りです。するともうすでに出発した奉納の行列に行き当たっちゃった。おかげ横丁の中ばほどでのこと。
【旅のメモ】醤油の行列。
もちろん先頭はヤマモリ株式会社の三林会長。伊勢醤油本舗株式会社の上野毛戸社長が続きます。沿道で見守っているとふいに三林さんに見つかってしまった。うひゃ〜!
ちょっとそれは表現が大袈裟なんではないか、と言われてしまいそうなんですが、嘘偽りなくほんとうに表現どおりなのです。参道にすずなりの見物客の中から一瞬にしてわたしの顔を見つけてくれて、輝くような笑顔を向けてくれました。
ほんとうに三林会長の顔に後光がさしている感じの笑顔なんだよ。ああ、そうだよなあ、と納得するんです。三林さんという男はこうだよなあ、とね。もう本当にそれしか言葉が出てこないんです。これにやられててあの人の後ろについて歩む人が増えてゆく。すごくわかる。わかるなあ。
ひとつ目の鳥居で行列が小休止するタイミングで去年夏もお世話になった会長秘書の女性がわたしの法被と手袋を渡してくだいました。背中に「伊勢醤油本舗」と染め抜かれたものだ。
えっ!
【旅のメモ】伊勢醤油本舗の法被。
この時点で気がついたのです。あの行列にわたしも場所をいただけたんだ。なんということか。早く言ってよ上野毛戸さん(笑)。人様の、それも伝統もなにもある大企業の看板を背負うなどまったくもって烏滸がましいわけでありますが、逆にワクワクもしてしまいます。その法被の魅力に負けて袖を通してしまったよ。
ただ2時間ではあるんですが、袖を通したからには人様からは伊勢醤油本舗の人間に見えるわけです。いくら言い訳をしても関係者、中の人間。だから、背筋が伸びます。きちんと振る舞い、控えめ、でしゃばらず。気持ちも身体も引き締まります。なんともはや、晴れがましい気分だなあ。
さあ、また行列は進みます。途中2回ほどの休憩を挟んでゆっくりと内宮に向かっていきます。神楽殿の前に辿り着き、醤油樽の旅はそこで終わり。ここで奉納が行われました。華美なものではない、しかし厳かでピリッとした空気の中、目録が手渡され、続いて手持ちができるサイズの醤油、その他を伊勢神宮にお預けして。樽は所定の木枠の棚に収まります。これにて無事奉納が終わりました。
少し気が抜けたんですが、まだまだここから。
【旅のメモ】御神楽。
次はお神楽を拝見します。ここから先は写真はありません。
それで、これがどうにも素晴らしかったんです。雅とはこのことか、と。不敬ながら「ガサラキ」を思い出したりね。やあねえ、アニメ脳。いやしかし、そういうところから興味の発端となって自分のバックボーンを確かめたり自分の生まれた国に対する畏敬や喜びなど得て何が悪かろう、そうも思うのです。
【旅のメモ】神様の御所。
このあと神楽殿を後にいよいよ奥の奥に辿り着きます。正宮前、石段のその上。ここから先は誰も入れない、神様の領域とのぎりぎりの境界線に立ちました。古い御社になにかの気配を感じてしまう、と言ったら言い過ぎかもしれません。標高の高い高山の空気の薄くて綺麗で冷たい感じ。それくらい空気が違うのがわかるんです。うわ、なんということだ。なんだろうこれは。言葉の意味を身をもって知るというのはこのことだな。本当に心洗われるという言い方しか見つからないような体験だったんです。圧倒的でした。なかなか伝えられるいい言葉が浮かびません。
そうやってすごい時間が過ぎていったのです。
【旅のメモ】海老丸。
緊張から解放されておかげ横丁に戻りました。
ヤマモリ、伊勢醤油本舗、それと関係する皆様の午餐の末席をいただいて、光栄の至り。美味しいてこね寿司ととろろ汁が緊張から解かれた腹にしみこみます。
ひといきついていると上野毛戸社長からお声がかかりました。驚いている暇もなく皆さんの前に引きづり出され(笑)、ヤマモリ、伊勢醤油本舗の皆さんやメディアの方などの前で僭越ながらのご挨拶。油断をしていました。驚きの椿事であります。なんともはや照れくさいです。わたしが何者でなぜこの場に立っているかを短く短くおはなし。年末にテレビ出演があったので皆さんにわかりやすくお伝えができてホッとしました。いいタイミングでテレビ出てて良かった。
三林会長が海老丸の女将さんをみなさんに紹介したりと和気藹々。ここもまた華やかなものです。
【旅のメモ】伊勢醤油本舗の振る舞い醤油。
そのあとはおかげ横丁、伊勢醤油本舗に移動。
毎年奉納の日には伊勢醤油本舗でお醤油の振る舞いがあるのです。それを見学します。かわいいお正月用のパッケージの醤油の振る舞いに行列が長く長く続いていました。お客さんたちが嬉しそうに醤油をもらっては列を離れます。そのままお店の中で買い物をする人も多いですね。
ここまでずっと伊勢醤油本舗の半纏を羽織っていました。緊張したけれど晴れがましくもあり、脱いでお返しするのがちょいともったいない、という心持ちの半日でありました。まったく楽しかった。いい体験ができました。上野毛戸社長、たくさんのお気遣いありがとうございました。三林会長、お声をかけていただいてどうもありがとうございました。
一旦解散ということで、わたしの奥さんに頼まれものをされていたり、お世話になった方へのお土産などもあってしばし伊勢醤油本舗でお買い物。
そして皆さんにご挨拶をしてお別れします。
さてひとりになったよ。せっかくですからおかげ横丁の中をぶらぶらしていきましょう。おみやげなんかも買ってね。
そうだ、ちょいと甘い物を、と赤福のぜんざいやに腰を据えていっときの休憩です。ぜんざい、存外に旨い。ああ、しあわせだ。
年末の賑わいと赤福の甘いもの。ちょっと感傷的になるような空気の中、ゆるゆると時間が過ぎていきます。このまま立ち上がれなくなりそうだなあ。
おかげ横丁を少したのしんでクルマに戻りました。夕方まで時間を潰しましょう。面白いカフェがあったのでそこに行ってのんびりと。夜は上野毛戸社長と食事です。楽しみだなあ。
カレーですよ5373(伊勢 ホビーカフェ・ガイア)プラモデル作りながらカレー。
【旅のメモ】ゆうげのひととき。
大変に楽しい時間となったひとときでした。上野毛戸社長ともずいぶん長い付き合いになっていますがなかなかプライベートで、というチャンスがなかったのです。去年の夏のヴィソン、ヤマモリ桑名本社、名古屋サイアムガーデンとお付き合いをいただいてお互いの心持ちが共有できてから、というところ、以前にも増して気持ちのいいおつきあいになっています。
たくさん面白いお話をうかがってどうにも幸せ。お店も感じが良くて気取らない串揚げ屋さんで、お料理美味しかったしね。個室に通してもらって耳を楽させてもらえたのも助かりました。
兎にも角にもいい旅となりました。