これはずいぶんおいしいなあ。苦味が少し後味で残るのが心地がいいなあ。
カレーですよ。
レトルトカレーなんですが、中村屋のやつ。たぶん割と新しいラインナップであろうやつです。
新宿中村屋のレトルトカレーはとにかくよくできていて、価格あたりの美味しさのレベルが高いところでバランスしていると考えています。そして味の幅が広いんですが、ちゃんとどれも中村屋の世界観の中に収まっている。そこがすごい。
簡単なようでこれはかなり難しい開発であろうと想像できます。種類が多くなるとどうしても世界観の統一やどこに着地させるかが難しくなってくるでしょう。それをやりきっているなあと思わせてくれます。
これ、
「新宿中村屋 極めるインドカリー チキンカリー」
にもそれが見て取れるのです。
中村屋の120周年の記念ページにインタビュー記事があってどれも圧倒される内容でした。レトルトカレーの開発を司る方のインタビューもあり、気持ちがぐいっと引っ張られてついつい判官贔屓になりそうになるんです。そしてそれをさっ引いてもやっぱりいいものなのですよ。
https://www.nakamuraya.co.jp/120th/
いまはレトルトカレーは高価格帯の戦国時代になりました。そのプラットフォームを作りあげ、その上でそこを制したのが36チャンバーズオブスパイス。
そして新宿中村屋も高価格帯を長くやってきていますが、36房とはちがうニュアンスを感じるんです。その場所で他社と戦うという商戦もありますけど、それよりもあくまで作り上げた結果としての高価格帯で新宿中村屋の世界観からはみ出さない、そこを大事にしたジェントルな立ち位置。そういうものを感じるんです。
それと300円台からあの味、クオリティはなかなか他では真似できなかろうと思います。そういうところもあるな。600円以下、300円以上のいまでは中価格帯となった場所であの味を越えるのは至難の業、そう思います。
懐も深くてねえ。色々いじってもびくともしない。デリーの「スワミシェフのナスのピクルス」を合わせました。それと業務スーパーの神戸物産オリジナルのポテトミックスも。これ便利なんだよね、こまかいダイスカットのじゃがいもにんじんととあとちょっと。最近よく使います。
とにもかくにも歴史あるお店が価値ある製品を作りだし、揺るぎがない。ありがたい安心感をもらえる。
これはね、とても尊いことだよ。