長いいなり寿司というものがあるのです。なんだか各地に飛び飛びで長いいなり寿司というジャンルがあるらしいんだよ。わたしが知ったのは、たしか上州(群馬県)方面の道の駅だった記憶。
カレーなしよ。
そうだ「道の駅おおた」であったよな。なすの蒲焼重で知る人ぞ知る「かわとみ」のイカ焼きそばを発見して小躍りしていたときのことです。さすが太田。焼きそばの種類が多いなあ、と売り場を眺めているとみたことのない長いいなり寿司が売っていたんです。おっ!なんだこれ、ともちろん購入。入っいていた箸に「味のいなり寿司 増田屋」という表記がありました。
それで、こういううまいもんがあった、とSNSかなんかに書いたら太田なら小林寿司がいいぞという教えがあったんです。ほおほおなるほど、ではそのうちに。それで、しばらく忘れていたんですが、Googleマップにピンを打っておいたので太田市あたりに辿り着いて気がついたのです。うんうん、やっとくもんだね。よかったよかった。そうやっ群馬県太田市の
「小林寿司 高林店」
に辿り着きました。
おいなりさんというもの、なかなか奥が深い様子でね。
前にも書いたんですが大別するためのキーが酢飯使いのものとそうではないものなのではないか、と考えました。あとは開いてるか閉じてるか、とか形とかね。わたしが住む地域では基本酢飯で仕上げるスタイルであると思ってます。白胡麻が入る場合もあるな。太田のものはどうやら酢飯を使わないようなんですが、どうなのかしら。
「小林寿司 高林店」は感じのいいお店だったよ。
店内には小ぶりなレジカウンターが1台、お母さんが対応してくれます。そこに2種の完成品のいなりのお弁当が置いてありました。ひとつはあの長いいなり寿司が5本入ったもの。おお、なんかすごい。もうひとつはわたしが買った、いなりが3本とかんぴょうとでんぶのはいった飾り気がないのが好感を覚える太巻きが4つ入ったもの。どちらも530円と格安で、ご飯がずしりと重く、どう考えてもはらいっぱいになる予感のあるものです。
それで、こんなお店にまでカレーを発見してしまうわたしです。おやこれ。「創味 みんなのカレー」とありました。そうか、あそこか。入れるとなんでもおいしくなっちゃう万能中華出汁の「創味シャンタン」の創味食品のレトルトカレーなのか。へえ、こんあのあったんだねえ。これも買おうっと。
それで、おいなりさん。l持ち帰って食べてみました。ああこれうまい。好みだわ。いなり寿司は甘く、濃い味。これが1本で2個分というサイズ感で、そんなおおきいやつが3本も入るのだから大変です。巻き寿司もいいねえ。こちらは酢飯、調味がちょうどよく好みです。干瓢も強めの味で好みだったなあ。こういう個人店の味がやはり好きです。
なにがいいっていっぱい食べさせてやろうという魂胆が見えるいなりの上に、太巻きを置いてぎゅっとふたをしてしまうところとかね。太巻きのしっぽからはみ出たごはんを臆面なくそのまま入れちゃうのもさ、みんなみんな愛だと感じます。
腹いっぱいになんなさいよ、の心意気。いいよねえ、すきだなあ。こういうのは言って食べて体感して、全部含めての話しだよなあ。それでね、だからね、人が書いたインターネット上の情報など、こと味に関してはわたしのものも含めてたいして役に立たないと思っています。
いろいろ食べて、比べて、失敗もして。そうやって自分の手で掴んだ自分の好きなお店を見つけるという行為はなにものにも増して尊いものだからね。