たまにこんな質問を受けます。
なんで「カレーですよ。」の記事にはお店の情報が書かれていないの?
うん、わかります。便利じゃないよね。お店情報がないと。
でも、それはわたしが担当するべきことじゃないのではないか、と思っています。なんでなのか。
ご存知の通り、お店は生き物です。営業時間、メニュー、どんどん変わるものです。それをすべて網羅、情報を書き換えていくのは困難です。親切で書いたものがふるくなるのはかえって混乱を招くでしょう。
紙の時代は、たとえば雑誌が古くなると読み返されないという特性があって、情報はその時のものという編集者、読者、共通の認識がありました。
現在、インターネットが情報蒐集の中心になった今、古い情報と最新の情報が同時、横並びに検索結果となって出てきます。傾向を見ていると残念ながらその情報にはどちらも発信の日付が付いているのに検索者の多くはそこを注視していません。
見つけた情報の新旧を見ずに盲目的に受け入れるシーンがたびたび目撃されます。危機感を感じます。
店舗情報を出さない。そのかわり、タイトルでお店の名前は検索で結果が出やすいように書くようにしています。それとお店のある地域。これはそう、検索対応です。検索をご自分でしてほしいんですよ。それによって最新情報を自分の力で選び取ることができます。
何よりも、自分でもう少し、努力をしてほしいと思っています。
あ、この記事のお店に行ってみたいな、と思った時に、でも情報がないからいいや、とあきらめる人にはわたしがいいなと思って気持ちを向けたお店に行ってほしくないと考えています。
自分で努力をしてでもそのお店にいこうと思うような人にこそわたしが食べたものと同じものを食べてもらって楽しい気持ちを共有したい、と思っているのです。
便利なブログは書いていないし書かないようにしています。消費されるブログは自分にとっては価値が薄い、そう思っています。