いただいちゃったシュトレン、これがすごかったんですよ。いやほんとうにまいったぞ。
カレーなしよ。
クリスマスであります。家族が亡くなった年なのであまり華やかにする気持ちにならずにいたところをプレゼントに助けてもらいました。
以前、なぜだか知った馬喰町/東日本橋のパン屋さん。興味の入り口はたしかトートバッグだったな。そのパン屋さんのトートバッグがとにかくかわいくて欲しくて仕方がなかったんですが、これがなかなか買えなくてね。発売日に並ぶらしいのです。ああ〜、、、
そうこうしているうちに何故か衝撃の出会いが福岡でありました。
あの美味しいカレーとソーセージの(ほかにもいろいろ)青いトラック、自分も少し関わっている「ラ・ポポット」でカレーとか食べている時にマドレーヌが目に入って、、、ってあれ、ビーバーのイラスト。えええ、これって
「ビーバーブレッド」
の焼き菓子じゃない!扱ってるじゃない!なんてこった。灯台下暗しとはこのことであります。
紆余曲折あったんですが年末にまたもなぜだかうれしい驚きのプレゼント。わたしの大切なひとから。「ビーバーブレッド」謹製、
「あまおうのシュトレン」
これ、大変なものなんであるよ。
シュトレンはご存知のドイツドレスデンに端を発すると言われるクリスマス菓子です。うちの奥さん、クリスマスプロフェッショナルなんで(海外雑貨のバイヤーやってた)その名前はずいぶん前から知っていました。
保存が効くのでクリスマスのアドヴェント(クリスマス前の4週)の間に少しずつスライスして食べるそう。ナッツやドライフルーツが入った重ための甘いパンのイメージ。実は日本ではじめてシュトレンの製造販売をしたのはあのチロリアンの千鳥饅頭総本舗。1969年のことらしいです。ウィキぺディア読むの楽しいな。
さて、ナイフを入れてみましょう。一口食べてみると、これがもうね、素晴らしいもので。
花の香りのような芳香を錬成しているのがすごいんです。うん、錬成という言葉がぴたりとくるぞ。それくらいなんというのかしら、ただ自然界にある香りを集めたのではなく、考察して試行錯誤して組み立てて、を複雑に繰り返して香りを意図して作り出している感があるんです。ああこれ、香水の調香とかにも繋がるものがあるんじゃないかなあ。
圧倒的な香りと部位による味の変化の面白さも大きくおもしろいんです。全体としては甘酸っぱい味にチューニングされています。いちごの雰囲気、出てるなあ。セミドライのいちごは洋酒に漬け込まれているようで、甘さではなく酸味と苦味があったりして面白いし驚かされます。これが生地の甘さ、外側の粉砂糖とバランスして、甘くうっとりするような場所もあればホットではなくドライの方の意味の辛い部分もあってね。食べていて大変に楽しいのです。
香水の匂いを想起させる華やかで艶を感じるアロマ。お花畑で口を開けて昼寝をしているような気分にさせられます。ああなんと乙女チック。甘味、酸味と奥行き感じる深さはバターからかな。溶かしバターにじゃぶんと入れて漬け込むそうです。
お酒でも、紅茶でもいいな。強めの味香りの日本茶や中国茶もあいそうです。紅茶が好きなので紅茶を淹れて楽しんでます。これが日を追うごとに味が馴染んで変化があるというんだよ。ああ、なんと楽しい。ちょっと抵抗ができないお味です。このおやつがまだ日々続くとは(気絶)。
みなさん、良いクリスマスをお過ごしくださいね。