【見学】(群馬県安中市 碓氷峠)旧碓氷峠鉄道施設 第六隧道で氷柱探検。

ちょっとした冒険の気分になれたのです。トンネル探検であるぞ。松本のカレーイベント帰りです。

前日、松本市の百貨店でのカレーイベントを視察。夕食は定番、松本メーヤウの桐店にて。それでぶらぶらと下道を帰ろうということで走り始めて早々に軽井沢の手前あたりで眠くなりました。なのでちょうど良さそうあん道端で就寝。気楽にそういうのできるから軽バンが好きです。

さて翌日。鉄道遺構などを眺める楽しい峠ごえだよ。碓氷峠の旧道は通称めがね橋、碓氷第三橋梁を見るために何度も通っています。クルマでの峠越え好きだしね。

 

めがね橋、上に登って渡れるように整備されているのも知っていたのですが上がってみたことはなかったな。以前は狭い路肩に止めたりして写真だけサッと撮ってそそくさと立ち去っていましたが最近では300メートルほど離れますが、めがね橋の見学用の駐車場も整備され、トイレも清潔なものが用意されているようです。

なるほど、しばらく来てなかったけどこんなになってたか。便利になっていいですね。こういうものがちゃんと注目されるのはいいよね。文化遺産ですからね。先人たちの知恵や情熱を垣間見られるのは素晴らしいことです。

それでね、なんとなく今回思いついて、めがね橋ではなく碓氷第五橋梁のふもとから上に登って(木で滑り止めを組んだだけの簡易な階段があるのです。下の写真の左側)「アプトの道」沿い、第六号トンネル、旧碓氷峠鉄道施設 第六隧道の中を歩いてみたんです。これが実にごきげんでね。

 

碓氷第三橋梁を間に挟んで旧碓氷峠鉄道施設 第七隧道と旧碓氷峠鉄道施設 第六隧道が連なります。第七隧道は碓氷第三橋梁から眺めても向こう側の出口の光が見える程度の長さ。調べると延長75.4mとありました。

それで、第六隧道です。このトンネルはけっこうな長さがあってね。旧碓氷鉄道随一の延長546.2m。甲横抗及び乙横抗付煉瓦造隧道、となっています。1893年落成、だったかな。写真ではどうしても明るく写ってしまうんですが、照明は所々あれどかなり暗い隧道内。温度計があって覗き込みましたが3度を指していました。吹き抜ける風がかなり冷たいのです。

面白いのがこのトンネル、真っ直ぐとかカーブとかではなく、地形からの理由なのかうっすらとS字を書いてくねっているんですよ。大変興味深い作り。

なんでこうなったか調べてみたいな。

徒歩でゆっくり進むにつれどんどん気分が盛り上がります。壁面にはところどころにアンカーが打ってある跡があって、なんらかの施設設備、たぶんケーブルなどを支えていたものと推測します。ところどころに列車通過時の作業員退避用の横穴などが見えます。途中でアーチ状に作った外が見える場所などもありました。

隧道途中に発見したのが圧巻の氷柱。これすごかったなあ。およそ1メートルほどのつららがいくつも垂れ下がっています。地面にも同じく天井から落ちた水滴が固まったものがあったり、煉瓦の壁面にも氷が付着している場所もありました。

煉瓦の形そのままに透明な氷が固まった壁面のニュアンス、暗い隧道内、線路が通っていたのを思い起こさせる二条の窪み。いろいろと気持ちをくすぐられる場所でおおいに堪能したよ。急な階段、登ってよかったなあ。

往時の列車での山越えに思いを馳せてみたりしました。それはそれは素晴らしい体験だったのではないかなあ。アプト式で噛み合ったギアをギリギリと鳴らして急な峠を登る列車。その後のEF型の機関車。碓氷峠鉄道文化むらで見たことがあるんですが、それらが力を振り絞ってあの峠を越える様をこの目で見たかったものだなあ。

 

また時間をかけてみに来たいものです。ここは素晴らしい。