カレーですよ5181(初台 初台スパイス食堂 和魂印才たんどーる)大切に思っている店。思われていること。

塚本シェフに会いに行ったのです。ここのところちっともお店に行っていなかったからね。年の瀬になり、年内の営業はあと3日だよ、というのをSNSで見かけました。ちょいと焦って初台まで出かけたのです。

 

 

カレーですよ。

 

 

相変わらずの盛況ぶり。ランチのコアタイムは外してお邪魔したんですがそれでもお客さん途切れない。

良いお店っていうのはこういうものだよね。

ろくすっぽメニューも見ずに奥様のみやちゃんが振ってくれたこの日の3種をお願いしました。カレー3種とサラダ、ごはん、副菜数種がつく、

 

「初台スパイス食堂 和魂印才たんどーる」

 

のスタンダードメニューです。

この日のカレーの説明さえも聞かず、です。それだけ信頼してるってことです。そういうことにしといてください。いや実際そうだし。

食べるとついつい「これこれ、これだよね」と独り言が口からこぼれる塚本シェフの味。和の素材を繊細なセンスでスパイスを使った料理に仕立ててくれます。メインのカレーももちろんですが副菜からピックルまで全てに気が行き届いています。

ある頃から思い始めたんですが、たんどーるのランチのセットはコース料理に近いのではないか、ということ。定食という言い方がぴたりくる感じもあるわけですが、手の掛かり具合や繊細さからなにかこう、コース料理に近いものを感じるんだよね。食べ進めていくときの味の変化や流れ、グラデーションがそう感じさせるのかもしれません。

そう考えるとまったくもってお値段、お安いんだよねえ。

手間がかかってるし、味の要素や変化の楽しさ、面白さは西洋料理のコースにけっして見劣りしない十分な価値があると強く思います。

大切に思っているお店なんですが、ちっとも顔を出していない。でもここだけではないんだよね。

顔見知りのシェフがいるお店に、なかなかお邪魔がしづらくなりました。耳の調子が悪いから。行けばこっちも向こうもしゃべりたいわけです。でもなかなかにままならない。耳の悪さとBGMやダクトがおしゃべりの邪魔をするのです。相手の声の質なんかでも聞こえやすいとか聞こえづらいとかあるんだよね。

でもね。

たんどーるに来て、柔らかな気分をもらって帰れました。奥様のみやちゃんがちゃんと覚えていてくれて耳を気遣いながらいろいろと助けてくれました。塚本さんとはあまり喋れなかったんですが、彼もいろいろとカラダのことで苦労しながら日々をバランスさせて進んでいますから。だから、分かってくれているはず。

こうやって助けられながら、日々を進んでいます。本当はお店に恩返しをせねばいけないはずなのに、お店に助けられる日々なのです。