カレーですよ5704(千葉 安房勝山 大六海岸 3103 croquette)chill outの果て。

 

日帰り慰安旅行。まだまだ予断を許さぬ状況ではありますが、家族の入院等あって半月ほど千葉の実家に泊まったり行ったり来たりしておりました。

 

 

カレーですよ。

 

 

実家のおうちが空いてしまうと犬がいるためそのまんま放ってはおけないのであります。その世話もあったり色々なサポート案件が発生しております。そんなイレギュラーな時間が長く続き、やっと日常が戻りつつある4月半ば。ぽっかりと空いた、いや、無理して空けた貴重な1日を慰安旅行に当てることにしたのです。慰安、大事であるよ。イアンギランとかイアンミッチェルとかイアンペイスとかいろんなイアンがあるよ。

それで、安房勝山、大六海岸にやってきました。まさにそこは海岸。そこに、

 

「3103 croquette」

 

があるのです。

本当に大好きなお店でね、ここだけというわけではないですが、つい東京で忙しくしていると忘れたりしてしまうわけですが、しかし日々のことで本当にいっぱいいっぱいになってしまうと最終的に必ず海の見えるここのカウンター席を思い出すんですよ。わりと、必ず。

それはつまり「3103 croquette」へ戻るべき状態、タイミングなんだよなと思っています。だから素直にやってくるのよ。そういうふうに大事に思っているお店が山梨に2つほど、千葉に2つほどあります。

ここのコロッケ、特にごぼうコロッケに目がないのよ。3103 croquetteのごぼうコロッケは世界一美味しいと思っています。いやほんとうに。そしてカレーがあるんだよ。

まずはコロッケだよ。今日のコロッケ、最高にいいのです。

「サバと塩レモンのコロッケ」。フェンネルの香りがするやつ。シンプルな味付けで、魚くさい感じにはならずにしっかりお魚感があります。絶妙なシンプル味付けが素材の良さをググッと持ち上げていなあ。ここのコロッケは本当にひとつもハズレがなくてとにかく安心して好きなのを選べばいいだけ、うれしくなるよ。ごぼうコロッケはもちろん帰りにお土産で買って行くのです。

そしてカレー。うっとりがあったり目が覚める鮮やかさがあったり、とにかくひと口ずつに驚きがあるんです。

 

「房総野菜とインドのスパイスのカレー&ライス」

 

これをコロッケとドリンク付きで頼みました。

うーん、これは大変だ。なんだろうこのおいしいのは。東インドのカレーをベースにして、とことうださんは言うけれど、間違いなくそうだと思うけど、彼女の手を離れてわたしの手元に来た瞬間にそれはことうださんの料理でありそれ以外ではなくなるんです。そっか、いつもそうだった。

料理が彼女のアート作品と共通するものを持っている感があるんですよね。色鮮やかでグッと目の中に飛び込んでくる感じとか、輪郭の明確さとか新鮮さとか。ほかのものと混じり合わない強さと個性と。だけどちょっとくすりとさせてくるユーモアや、そこからかる親しみやすさと優しさも。なんだかカレーと共通している気がしてならないのです。

 

カレーに入ったレンコンがすごくおいしい。大ぶりに斜めカットしたレンコンの使い方がいいんです。食べ応えを感じさせる食感とほんのちょっぴりの土の香り。うーん、これたまらんなあ。チキンもけっこうな量が入っています。でもこのカレーはレンコンが主役だな。それが正しい理解だな。

カレーソースは粘度低くごはんに吸い込まれていますが存在感確かなもの。葉っぱ系の青々しい爽やかさと強さがある香りが気持ちよい、上等なやつです。

副菜がまたどれもいいんだよ。ニンジンのピックルには心と舌を撃ち抜かれた気分。こりこりと硬めに仕上げてあって食感楽しい、自然な甘みのニンジン。拍子木に切ったそれにマリネ液が適度に染みています。これがもう大変なものでね、興奮したわけですが。

なんなのかというとね、マスタードオイル。あの風味をちゃんと浮かび上がらせつつあのけっこうツラいクセを見事に削ぎ落としている。なでこんなことができるのだろう。どこもここもマスタードオイルを使うとクセを悪い感じで出してしまっていたり逆に使ってる?というくらいうっすらだったり。むずかしいよなあ。ことうださん曰く「火入れの具合かも」と。ほほお、、、

豆もよかった。緑豆のサイズと同じサイズに玉ねぎを刻んであって酸っぱく和えてあって。これはちょっと常備菜に欲しい感じです。そちはキャベツのサブジかポリヤルか、こっちもいいな。穏やかな中に急に目が覚めるような香りがきたりします。ああ、楽しい。

 

たとえばこのお皿に乗る品目よりも色々なものが乗ってくるカレーもあるでしょう。もっと美麗な見た目で迫ってくる皿もあります。ものすごい食材を使って圧倒してくる皿もあるね。そういうものとは根っこが違って見えるのです、この料理は。

見た目の美しさももちろんあるけど作為的になりすぎていないんですね。色目が綺麗で、それくらいでとどめてあって。かといって控えめではなく、楽しさがそのまま表情に出るような、たとえばノーメイクで自然な明るさと振る舞いなのだけど実はじょうずに自然にメイクをしていて、自分をきちんとわかってありのままに表現しているような、正直な、そういう人。そういうカレー。なんかカレーと人とがごっちゃになってきました。とにかくおいしく、心地よい。

そうだ、チャイも特筆。レモングラスを合わせたチャイ。これ素晴らしかったなあ。フレバリティーではなく、そこがとても大事だと思うんですが、レモングラスを使っています。これも地元産のようで、そういうところにも安心感や納得感があります。いろいろ深く納得がいくな。

いろいろと書きましたが、なによりもここにはリラックスがある。そこに尽きるのです。チャイを飲みながらほけほけとした時間を過ごします。その貴重なことといったら他に例えようがないからね。

 

世界はいびつにねじまがり、むずかしい方へむずかしい方へとおかしな加速を続けています。こういう場所に来て気持ちを落ち着けて、なにが良くてなにが悪いのか、なにが必要でなにを手ばなすべきなのか、など考えるのは大事だと思うよ。

いろいろと悪い憑きものが振るい落とされて行きます。

そういえば、ここにくると携帯電話の画面をあまり見なくなるんだったな。大事な場所だな。

 

Web:https://rangudosha.tumblr.com/