
20号線を東京に戻ってきました。山梨に行ってきた帰り道だよ。
カレーですよ。
夜食を買おうと立ち寄ったのです。食事を食べそびれての帰り道、「パトワール」のキーマカレー弁当を買って部屋でのんびりと、など思っていました。いいアイディアだな。しかし、それどころではなくなってしまったのです。

いつものように新宿南口に上がる坂の下の交差点、その一つ手前を右折してクルマを回し、文化女子大前の歩道橋下へ。下り車線にある
「パトワール新宿店」
に到着しました。
おや、歩道橋の下に珍しくトラックなんて止まってるな。なんだろうと目を凝らして驚いたんです。パキスタントラックだぞ、これ。どういうことだ?!カラチ港の荷揚げ場所で変な日本語の書いてあるトラックを見たとかではないぞ。いま、目の前。新宿のはずれ、甲州街道の路上でそれを目にしているんです。興奮して写真を撮りまくるわたしを見てパキスタン人のドライバーも嬉しそうに笑っています。このセンスをわかる日本人がいたか、的な笑いではないかしら。わかる、わかるよお!

わたしはどうにもパキスタンのトラックカルチャーが気になって仕方がないのです。日本にもデコトラというカルチャーがあります。あれと何かニュアンスが繋がるもので、自分のトラックを過剰に飾り立てるスタイル。特にゴージャスでクラシックなボンネットトラックに木製のシート、過剰な積載と過激なデコレーション。あれがもう好きで好きで仕方がないの。ボンネットトラックが消えてしまう前に(キャンターやデュトロに置き換わりつつあるんだよ)本国に乗り込んで写真を撮りたいと渇望していた時期もありました。いまでも、です。

あの本国のあれとはいかないけどさ、ステッカーのデザインやメッキバンパーの追加加飾などを見ればちゃんと魂がパキスタントラックだとわかります。見れば伝わるんだよ、あたしみたいな人間には。ものすごく感激した!ニッポンでこんなことになっていたのかあ。この素晴らしい流れは一体どんなところまでいくのだろう、と想像が止まらないのです。歌麿会パキスタン支部とか出来ないかしら。大谷石のあそこで日本のデコトラと対で展示とかずっと考えてたりします。いやこれは事件だ。
それで。

冷静になってよく見るとどうやらそのトラック、作業に来ている様子。おっと、その前にいつものキーマカレー弁当の注文をせねば。21時過ぎてるけどカーンさんはいないみたい。カーンさんがいなくてもわたしの顔を見たコックさんがサービスでチャイを注いでくれます。ありがたいな。

弁当ができるのを見るともなく見ていたら店の外からカーンさん登場。満面の笑顔で店の外へとわたしを誘ってきます。なんだろうとついていくと事件はますます拡大。なんと隣の物件を取得したというじゃないですか。うわー「パトワール新宿店」、増床であるよ。

あのパトワールが現店舗移動なしで店舗拡大、なんということだ。深夜なのにいつも電気がついてて店開けてた伝説の八百屋「まるや青果」跡地です。あの深夜八百屋の明かりが灯らなくなってからずいぶん経ったもんな。いやでもこんな形に着地するとは思いもよらなかったよ。パキスタントラックはその作業できていたのです。

なにかこう、ここだけの異国はレストランの中によくありますが、食事だけではなく土木までついてきたという謎のお得感を感じてしまうわけです。いろいろとすごいことになっているぞ。カーンさん曰く「8月くらいに完成!」。


キーマカレー弁当を食べつつ、座して待とうと思います。
