
うっかり入った店が食べ放題だったときの喜びときたらなかなか他に比べるべきものがないわけです。そんなことがありました。
カレーですよ。
その日は栃木県小山市にいたんです。小山あたりもムスリムのコミュニティがあって面白いレストランに事欠かないのでね。気が向いてたまに来たりします。パキスタンレストランが集中する地域です。

「パミールマート」は小山、館林、坂東と知らぬ間にもう3店舗ほどに増えたみたい。そことは別で飲食店併設ではない、単独のマーケットも運営しているようです。クルマで通りかかりました。駐車場にはほぼ常設でケバブのキッチンカーが営業中。いろいろニーズが大きい地域ということだろうね。

「パミールマート」は随分前、たしか坂東の店に行ったことがあったはず。あそこは本当に独特の空気感でニッポンならざる場所の空気と時間が満ち満ちていた記憶が強くあります。レストランとしての機能はもちろん、マーケットが大きく場所をとっており、その奥にはナーンなどを焼くファクトリー(店舗用の規模ではなくファクトリーだよ)や肉を捌く作業場などあって倉庫風の建物と相まってかなり面白かったんです。
そのときわたしたちは女性連れだったので絨毯敷のファミリールームに通されたのも良い思い出です。
ここ、
「パミールマート 小山店」
はもっとモダンでさらりと現代的。とはいえ居抜きでちょっと古い建物というのは変わらずで、プレイルームもファミリールームも用意されるオーセンティックなパキスタンレストランであることは変わりありません。

たどり着いてお店に入るとヒゲの濃い顔パキスタンのアニキたちが盛大に手食をしています。壮観であるよ。メニューを探すとテーブルには置いていないなあ。きょろきょろしるとおや、ホールの端に人だかり。あ、そうか、ブッフェか。壁沿いにフードウォーマーの列を見つけました。そりゃあいいね。


パミールマートでブッフェやってるのは知らなかったな。週末だけなのかもしれないな。ブッフェであるぞ。食べ放題なのよ。しかもプラオとビリヤニ両方あって、ゴールガッパまで用意されているとは!ゴージャスなブッフェなのではないかしら。壁にメニューを見つけました。1700円、うむ、これか。よしよし。


さてブッフェ、充実ぶりがすごいです。ごはんものはビリヤニとプラオ両方あるぞ。カレー類、煮込みは3種あってまずはいわゆるバターチキン。これは多分押さえ控えであって良かった的なやつ。その隣にハリームとパヤが鎮座。うわあ、こりゃすごい。ムスリムレストラン、パキスタンレストランらしさがあって嬉しいなあ。しかもうまいんだこれが。ぜんぶうまい。


ハリームはもうとにかくすごい粘度。スプーンですくうと皿からもう伸びる伸びる。トルコアイスみたいだぞ。パヤもすごい。濃くて濃くてコラーゲンすごくて脂すごくて超栄養。骨の中にある髄を啜るのを忘れちゃダメだよ。イタリアのオッソブッコとおんなじだね。どちらも最高です。


肉料理はタンドリーチキンとチキンティッカ。それにフィッシュフライもあります。魚があったのは嬉しかったよ。副菜のマッシュポテトに薬味とマサラで和えたやつ、これいい。もうひとつの豆サラダにはグルテンミートが入っていて面白かったな。



パニプリ/ゴールガッパにはまいったな。こんなの出すのねえ。インドと違ってここは日本なのでお水でお腹こわすことないから(中に注ぐスープは非加熱仕立てだからね)思う存分、ですよ。自分で親指でプチッとやってお汁注ぐの楽しいねえ。



ビリヤニからはローズウォーターの香りがするわ、チキンティッカは上出来だわ謎ドレッシングかけ放題だわとここは天国か。もうとにかくムスリムフードフルゲージでおなかパンパン、というよりカチンカチン。すごかった。


思うままに食べ切って一息ついているとパキスタンの店員さんが話しかけてきます。うん?なんだなんだ。耳が聞こえないのよ、調子がごく悪くてね。それでお味は?的なことかとおもい「美味しかったですー」とかテキトーなことを言ってると(いや、美味しかったのはもう事実もいいとこ!)、どうやらなんか違うことを話しかけてるらしい。あ、そんじゃあ、、、ここのお店は初めてですよーとか答えたら、うむ、ちがったっぽい(笑)。


やおらどこかに電話をし始めた彼。なんだろう?相手が出たみたい。電話を押し付けられたよ。電話がこれまた聞こえないんであるよ。電話とわたしの耳の相性は最悪なのです。そろそろ電話番号廃止しようと思っているよ。それで、なんとなくだけど、さっきの彼がわたしを誰かと間違えており、それでその間違えた人の知人に電話して、みたいな話っぽい。聞こえないんでわからんのだけど。
まったく困ったもんです。どうしていいやら。だから知り合いのシェフがいるお店から足が遠のいてしまうんだよね。努力してはいるんだけど。早いとこテクノロジーが救ってくれはしないものかしら。
