聞きしに勝る、とはこのことか、心からそう思ったのです。前々から行ってみたかった練馬の園芸店のこと。
カレーなしよ。
園芸店などいう言葉で括っては勿体無いくらいおもしろい場所なんですよ。さながらガーデニングテーマパークとでもいえそうな場所。
「渋谷園芸」
といいます。ひばりが丘のパルコにも入っていて、以前はたしか渋谷の東急の屋上にも店があった記憶があります。
この日、わけあって千葉の実家から叔父を送って行く用事ができたんです。妻の親戚、ということになります。叔父は渋谷の一族で練馬豊玉住まい。せっかくなので渋谷園芸の総本山、練馬本店に立ち寄ろう、と叔父が誘ってくれたんです。
まず、敷地が広く、幾つもの建物が立っており変化があって面白いんですよ。真っ先に目に飛び込むのが大きな大きな欅の木。まるでその土地のシンボルのように聳り立っています。本当に高さのある立派な木で4階建ての建物ほどありましょうか。ちょっとびっくりするくらい立派な木で見惚れてしまうのです。素晴らしい大木だね。のびのびと広がった枝についた葉は美しく黄色に紅葉していました。
イギリス、ウィッチフォードポッタリー社のテラコッタポット、植木鉢を直接取り寄せているようで圧巻です。英国の伝統的なデザインと手法でハンドメイドされたウィッチフォードの植木鉢だけを置く建物まで用意されており、力の入れようがよくわかります。
奥の方に素晴らしいセンスのシャンデリアがあったり(これ、すごく欲しい)、とにかく見るもの見るものが、みんな面白い。
植物のラインナップもすごいんです。植木、ガーデニングに詳しくないわたしでもそのラインナップが普通のものではないことがすぐわかるんですよ。本当にひと鉢づつ面白いもの、美しいもの、珍しいものばかりなのです。値段ももちろんいいお値段。他の店にも置いてありそうな種類でも品質の違いが如実にわかるんです、素人目で。値段に見合う内容品質なのが伝わってくるんですよ。
見ていて面白いし、いくらいても飽きないんです。 あいにく暗くなってから見て回ったので植物の写真はあまりないんですが、そんなものを見るよりも現地に行くことをお勧めしたいですね。おもしろいからね。
見て回る前に叔父に誘われて喫茶室に行ったんですが、ここもよかったなあ。
「Cafe 樹藝夢」
といいます。ヨーロッパ趣味とでも言いましょうか。大変趣味の良いインテリア。
天井につってあった大きな複葉機の模型にはこの手のものには珍しくスウェーデン空軍のラウンデルデカールが施してありました。アールヌーボーの置き物など目についたし、隅々センスがいいなあ。おみせでパンも焼いているようでお客さんが次々とパンを買っていきます。
紅茶とパンプキンプリンをいただくことに。これが結構なボリュームでね、でも美味しいのでぺろり完食、お腹がいっぱいに。本当は帰り道に練馬の名店「ケララバワン」に、と思っていたのですが、無念、果たせずです。
今度は明るい時間に来て半日ほど時間をかけたいと思っています。気分がいい場所だったなあ。