
その日は久しぶりに東京の自宅で家族が揃ったんです。わたしと奥さん。千葉の実家の用事で彼女は千葉に行きっぱなし泊まりっぱなし、わたしもヘルプで千葉泊まりだったり東京に戻って仕事したりでいろいろとバタバタしていました。
カレーなしよ。
それで、そんな日に近所の木場公園でミャンマーのお祭りがあると聞いて遊びに行くことにしたんです。情報元はもちろんヒロスケさん。ミャンマー支援に魂を燃やすナイスガイの保芦宏亮さんのSNSで知りました。あ、そうか。アジアの各地、お正月だもんね。

ここのところぜんぜん遊びに出てなかったからね。気分転換にいいな。うちから自転車で20分ほどの距離です。
「ミャンマー春のお正月祭り2026」
となっていました。それはつまり、ティンジャン (Thingyan / 水かけ祭り)のことだね。ミャンマーの正月祭り。旧年の汚れを水で流す、という意味での市中でのバケツ、ホースなどでの水の掛け合いなどあって楽しいやつです。一度在日ミャンマー大使館の水かけ祭りに参加したことがあったよ。そこでは神様を水でお清めする上品なものだったと記憶しています。今回の木場公園では水かけはなし。ほっとしたぞ。


結構な規模で行われており、数年前にカメイドクロックの裏の広場で行われた時の5〜6倍近い規模の拡大が見えます。飲食屋台や物販などあって楽しい感じ。エスニックフェスティバルに於いて最近では珍しい、完全自国優先でね。


たとえば会場地図はすべてミャンマー語表記、飲食・物販ブースも日本語の店名がなかったりメニューはミャンマー語オンリーだったりとアウェイの感が強くてこういう催し物で久ぶりに味わっていなかった異国情緒を大いに楽しめました。いいよね、いいと思う。ミャンマーのお嬢さんたちはお祭りなのでみんなおしゃれしてかわいかったなあ。楽しそうだった。いいねえ。


なにかおいしそうなものでも探そう、と飲食ブースを見て歩きます。明らかに行列が集中するお店がいくつか。並んでいるのはミャンマーの人たちばかりです。つまりそれって彼らに信頼されているお店ということか。そうだよね。
いつもは行列を避けるわたしなんですが、この日はミャンマー世界の欲する向きに倣えということで長蛇の後ろに大人しく並んでみました。とはいえ20分ほどで美味しそうな食事にありつけたので悪くないな。


で、ちょっとよさそうな、メニュー写真がバリッとしてるお店でごはんを手に入れました。大森にある、
「メッタ」
というお店。フライドチキンとラペットゥ、タミンの乗ったプレートを手に入れました。

バラチャウンジョもしっかりのってるぞ。これ、辛くて旨い生ふりかけのことです。干しエビが入っていて色々なものに混ぜて食べると実にいいんだよね。ミャンマー料理以外にも応用が効いて万能選手なんであるぞ。わたしはスパゲッティに混ぜて辛味と旨みアップなんて使い方をします。特にトマトソースのスパゲッティなんかに混ぜると奥行きが出てすごくいいんです。炒めるタイミングでもいいしあとがけでも効果あり。いいですよこれ。

黒いのはタマネギを焙煎してクタクタにした甘いやつ。ちょっとスリランカ料理のモージュに似た甘さですね。トマトチャトニ的なソースも乗っていました。コリアンダーリーフが爽やかアクセント。


フライドチキンは下味ほぼなしで、なかなかに素晴らしい揚げ具合。皮のパリパリ感がうれしい美味しいやつです。いろいろなソースで味をつけてごはん=タミンと共に食べるわけです。ああ〜これずいぶんお腹いっぱいになるなあ。


これがお店の人気メニューらしく飛ぶように売れていきます。最後までこの料理の名前がわからなかったんだけどね。そういうのも含めて楽しいのです。こういうのを食べて、近くのミャンマーの人やお店の人に「これなに?」とか聞いたり覚えておいてあとで調べたりは楽しくてよいものです。

日本人はついついアジアのよくわからん料理をなんでもカレーと呼ぶ傾向が強いんですが、あたりまえだけどそれはちがいます。調べて何で出来ていてどうしてその味になったのか、そういうのを知るのはとても楽しいよ。

訳のわからない、人死にがたくさん出る戦争を色々な場所でやっているのが2026年の今ですが、利益も意地も宗教も一旦横に置いといて、同じメシをね、争っている同士で食うのがいいと思うんです。メシは人を平等にしてくれるから。戦争をやっているのは考えすぎの思想家と自由を履き違えた軍人と私腹を肥やしたい政治家だけ。市井の人々はメシが目の前にあってそれを分け合って食べれば笑顔になれます。そういう本質を忘れた連中は引き摺り下ろさないと後戻りできなくなるよ。そう思います。
ミャンマーが軍事政権に蹂躙され始めてもう5年も経ちました。それはまだ続いているのです。
