
柏・逆井の小さなお店。社長のおからだの調子が戻ったようで再開となりました。大変好きなお店なのでこんなに嬉しいことはないのです。無理せず続けてください。無理はいかんです。
カレーですよ。
やっぱり代替えの効かない店ってのはあるもんでして。看板の大きさや有名度、そういうのはあまり関係がないのです。味だって、最上とかそういうことではなく、自分の下の経験値と、それと同時に取り込まれた情緒。もしかするとそれが1番のキーではないかと思っているんですが「愛おしい」と思える店。それがわたしにとっての「代替えの効かない店」なのだと思っています。


柏・逆井の、
「咖喱夢」
はわたしにとってのそういう店です。
営業が再開していまは男性と女性ひとりずつが入って奥様は引退されたのかな。社長は変わらずに淡々と調理の腕を振るってらっしゃいます。うれしくなるな。


この日注文したのは、ずっと長いこと食べたくて、でもなかなか頼めなかった憧れのすごいやつ、
「とんてきカレー」
何度か他のお客が食べているのをみていつかは、と思っていました。でもね、ここにくると脊髄反射で「コルマカレー」って注文しちゃうのだよ。なにしろ心は柏民ですから。いや、柏民ならカシミールなのかな。で、なかなか辿り着けなかったひと皿なのです。今日は家を出る時から決めていたよ。迷わず注文。



カレーは欧風です。レトルトにもなっていて愛用しています。レトルトをお店で出しているのか、と声を荒げる輩は残念。それは間違っていますね。ここで出しているものを袋に詰めて売っているのだからね。それと、現在のレトルトパウチ技術がどこまで進んでいるのか、ちゃんと自分の舌で確かめないとみっともない思いをするよ。種類によるけどレトルトカレーってのはもはやご馳走の類になって久しい食べ物です。
さて、すごいのがやってきたぞ。カレーフルサイズに肉の皿がついてくるんです。うわ、大変なものだぞ。2人前きたようなものですよこれは。では、取り掛かりましょう。



カレー、旨いなあ。ここ「咖喱夢」は柏エリアなのでついつい「カリー系」をたのむのが常なわけなんですが「カレー」も、うん、いいじゃないか。ここでは「カリー」の表記はボンベイの系統、「カレー」と書かれた名前はスタンダードなカレーライスという分類になっています。そんなわけでカリーばかり注文していたんですがカレーもいいね。スタンダードという枠を飛び出さないけど個性があるいいものです。



で、お肉であるぞ。トンテキだ。生姜焼きかな、と思ったんですが箸で持ち上げるとちゃんと厚みがあって、なるほどトンテキ。これまた存外に美味いものです。キャベツたっぷり肉の下に敷いてあるのもいいな。このボリュームおかずがカレーと組み合わさるのは過剰であるよ。そしてカレーってのは過剰がいいじゃないですか。過剰の中に喜びを見出せるのがカレー。そういう食べ物です。最高です。

食べ終わってさっさと席を立ちます。こういうお店ではそれがカッコいいから。長っ尻はみっともないんであるよ。食ったら出る、それがいいのです。
外に出るとこちらに向かってまっすぐやって来る男がいます。おやっとおもって顔を見ると。昔の戦友がいました。カレーの戦友であるよ。直接顔を見るの、何年ぶりだろう。カレーの食べ歩きを趣味とする者たちがその記録をweb上に残すようになった最初の時代の主要な人物の一人。彼も驚いていました。

特定分野の食べあるきなんていうのをやっていると誰かと店でかち合うのは珍しいことではないんです。そうはいっても毎度というわけではないし、しかもわたしはどちらかというと都市部のど真ん中の人気店に行くなどいう行動はあまりしていないからね。希少です。なのでやっぱり驚いたよ。

ここ「咖喱夢」は最寄駅までは住宅地でお店など他にない単調な地域、高低差ある道を16〜7分。地元の人だけが知る(そういう時代ではなくなってしまったけどね)、そういうお店。そこで偶然、はできすぎだよな。聞けば数年前にこちら方面に引っ越したのだとか。久しぶりに顔を見て喋るとなんというか、感慨が湧き上がります。また会おうと言っておたがい仕事に戻りました。

カレーの周辺にあの頃の空気はもう今はなく、そういう空気を纏った人間はいなくなったと思っていたんですが、何も変わらない男はいるものだなあ、と嬉しくなります。わたしも変わらずにいたいものです。
