
例のアレであるよ。もうこれで3回目。チェーンの期間限定のカレーでこの頻度はわたしとしては珍しいのです。気に入ったというのは、事実。もうだいたい終売になったかな。
カレーですよ。
ご存知の通りで牛丼チェーンの松屋はカレーに力を入れています。定番のカレーメニューも大変よくできておりおいしいものに仕上がっています。期間限定のカレーも意欲的なものが多いよね。そういうなかで同チェーンで別看板の「マイカリー食堂」も出店攻勢。最近では1店舗内2ブランド同居なども進んでいます。

メニューの食い合いからなのか、実験的なメニューは「マイカリー食堂」を通して展開せずに松屋本体の店舗限定の観測気球的展開が多くなって両ブランド内での食い合いもあったのだろうな、と想像ができます。わたしの見立てでは「マイカリー食堂」がおとなしくなってしまい少々存在意義の輪郭が薄れている感があるなあ。ちょっともったいないな感じがあります。せっかくのカレー専門店の看板なのにね。CoCo壱に寄せる必要はないんじゃないかな。
さて、それはさておき。
「ネオカシミールカレー」
です。

カレー有識者の間では「おいしいがカシミールカレーではない」という意見が大半を占める(わたし調べ)わけですが、わたしも同意見。カレーとしては大変によくできた良いものですよ。酸味強くガーリックのパンチぐいっと飛んでくる構成。素直に旨いのです。
カレーソースとして秀逸で、辛さの調整だってカレーマニア、激辛マニアではない一般コンシューマーの舌の限界を少しだけ越えたか否かくらいの実にうまい落とし所。そこに旨みやパンチをレイヤーして(逆か。辛さがレイヤーか)、丸め込んで食べさせてしまうというチカラ持ち具合。いや、もう一度いうけど優秀だよ。いままで松屋が何度かチャレンジしてきた強辛(激辛ではないと思う)のラインアップの中で一番うまい着地だと感じます。

ちいかわコラボレーションの鬼辛カレーもかなり良かったのですが、今回のこれはそういう積み上げの集大成的に感じます。オリジナルカレーのちょい辛めのバランスよさとパンチ、ちいかわ鬼辛カレーの大辛あたりで手探りしての、これ「ネオカシミールカレー」に集約した感じがあるのです。これなら定番化してもいいのではないかと思うよ。
今回は(これまですでに2回食べている)初めてプレーンタイプではなくおかずの付加を得たものを選んびました。
「ネオカシミールハンバーグカレー」
です。

ハンバーグも上出来で、こんなに肉肉だったっけか、と思わせる満足感があります。よくできているなあ。分かってはいるものの確かな実力を持っています。強いカレーと合わせるハンバーグとしても合格点をはるかに上回っています。
ガーリックのパンチと強い旨みというのはもうなんというか、松屋のメインテーマのようなもので、もれなくついて回るチューニング。それでいいしスタイルを貫き通していて、それは正しいこと。今回の期間中、わたしはこの日、これで3回食べたことになります。できればあと1回、ごろごろチキンで食べてみたいぞ。
個人店店主は「かなわねえなあ、こういうの出されると」と思うかもそれません。だがしかし。

チェーン店の料理は「歩いてて店があったから入る」的なもの。思い入れの質で言えば濃いものではないでしょう。個人店の「そこにしかないからその料理のためにそこまで行く」というお客とは層が違うということ。チェーンに行く客は初めから個人店の想定客ではないわけです。だからその店の個性を強く出して淡々とやればいいと思うんです。もちろん研鑽は止めてはいけないけどね。たったこれだけの言葉で言えるような簡単な話ではないこともわかっていて書いています。あえて書きました。

例えば松屋のこういうカレーは、個人店や間借りの実験店、料理家やそれを推すカスタマー、そういう人々によって流れができてそれに引っ張られてその先に生まれたのがチェーンの少し尖ったカレーだと考えています。その潮流を作り、ひっぱっているのは個人店の店主たち。大事に思わなければいけないと思う。
まあとにかく、あと一回食べよう、なんて思ってたら終売だなあ。次の期間限定カレーはどんなのが来るんだろう。
