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この間も書きました、もうなにも言うまい。そう思いながらやはり一言書きたくなるお店です。
カレーですよ。
たまに人におもしろ話し兼切実話しということでしゃべるネタがありまして。「自分だけのカレーが食べたい」というお話しです。とある仕事のない晴れた日に、ポケットに財布を入れず、1000円札1枚だけを入れて、携帯電話は電源を切って机に置いて、たったそれでけで出かけたいという話しでね。
つまり、一番好きなお店に仕事も何も関係ない、ただ自分のためだけのカレーライスを食べに行く。もちろんメールや電話で邪魔されたくないし、ましてや写真を撮ってSNSにどうしたこうしたなぞかけらも考えない。だから1000円札1枚だけ、電話は持たない。誰でもない、仕事も関係ない自分だけのひと皿。そういうものをそういう状態で食べに行きたい、けどできないんだよねえ、という話です。
その話しのモデルがここ、幡ヶ谷の
「スパイス」
なのです。正しくカレーライスのスタイルで、クラシックで、でも実は、こういうスタイルのカレーで他の店では絶対にやっていないであろうカレーソースの3種作り分けなんていうことをやっていて。ご家族でやってらっしゃって。いつ行ってもお母さんがいつも通りの笑顔で迎えてくれて。なんというか、眩しくて仕方がないお店なのです。
この日は思いついてサラダを頼みます。こんな昨今だ、単価を上げるんだ、応援だ！と意気込むのですが、値段をはるかに超えたいいものが出てきちゃって恐縮します。いつもそうです。
本当にありがたくも尊い、幡ヶ谷レジェンドなのです。
