カレーですよ4925(錦糸町 ヴェヌス サウスインディアンダイニング)失われぬその輝き。

用事をやっつけた錦糸町。時間は14時でお腹、空きました。どうすっかな。

 

 

カレーですよ。

 

 

ちょっと行ってみようと思っていた、あの有名な風俗店案内所が昼間やっている謎めいたカレー店、行ってみっかと尋ねれば、残念、閉まっていました。もうやめてしまったのかな?どうしてここでカレー?とかいろいろ聞いてみようと思っていたのですが。

うーん、じゃあ東京ムスリム飯店にするか、それともゲウチャイか、とも考えたんですが。なんとなく足はいつも通り線路の向こう側、アルカキットの脇へ向かってしまうわけです。

 

「ヴェヌス サウスインディアンダイニング」

 

ベヌゴパールシェフのすごい料理が1200円で食べ放題だよ。まったく困ってしまう。魅力的すぎて。

驚いたことに店内のお客さんはゼロ。いくら14時過ぎとはいえ意外だなあ、なんて思いながらもこれ幸いとさっさとブッフェテーブルから全ての料理をさらってきました。さあ、のんびりと始めることにしましょう。

なんだろうなあこのガラガラ具合、と思っていたらやはり思い過ごし。そのあとすぐに、後から後からお客がやってきて14時過ぎなのにたちまち7割ほど席が埋まりました。うむ、どうやら一瞬の凪の時間、潮目が変わるタイミングに入ったらしい。そういうことだよねえ。そりゃあそうだ。当たり前です、このおいしさとお得感なんだから。

さて、カレー。

今日はフィッシュフライなどはない様子。カトリ4つに料理を入れて、サラダももらいます。さて、今日はどれがスペシャルでありましょうか。

 

クミンチキンマサラ

チキン、大きいぞこれ。驚いた。ブッフェウォーマーにたっぷりチキンが入っています。カトリにギリギリ収まるデカカットサイズが心意気を感じさせます。いっぱい食わせたれ!どうだ、すごかろう!というもてなしの心意気。スタンダードなトマトとタマネギのベースですが、こういうので味の差がつくのは凄いことだよねえ。大変旨いです。

 

カリフラワーじゃがいもマサラ

定番のアルゴビですがみんなが知っているお馴染みのあの名前でなぜこんなに味が良いのか、なぜこんなに普通のやつと差が出るのか、と訝しむほどの仕上がり。あれとは根本的にどこか違うのではないか、という疑いさえも湧いてくるくらいの出来で、とはいえアルゴビでしょう?と言われればそりゃもう確かにアルゴビそのもので混乱するわけです。そういう飛び抜けた美味しさがあるんだよ。

 

カブ豆カレー

甘いカシアの香りが上がるサブジ、いや、ポリヤルかね、南だから。豆の溶け出したねっとり感と蕪の軽やかさが好対照になっています。付け合わせ、おかず的に考えると良いんじゃないかしらね。これもきっちり個性があって、ちゃんと旨い良いものです。ベヌゴパールシェフは毎日必ずシチューとスープとおかずタイプのものを作り分けて出してくれてる気がします。僕ら日本人はそれをまとめてカレーと呼びます。そう考えると全部カレーじゃないよねえ、という理解が自分で得られる気がしてるんだよな。

 

ひき肉ココナッツカレー

今日のスペシャルはこれだったよ。まちがいなくこれ。勝手にわたしがその日の1番を決めているだけなんですが、食べればわかる、この美味しさ。ベヌゴパールシェフがこの日どれに入れ込んだのか。それが、わたしの中でのスペシャル。コフタ、肉団子があまりにもふわりと柔らかく丸まっていて、舌で押してやるとはらりとくずれるこの感じ、いやあ、なんだかもうとんでもない鬼気迫るものに仕上がってます。ちょっとびっくりした。こんなの昼間っから食べてたらそりゃあダメってもんですよ。ダメ人間になっちゃう。うますぎる。

クートゥなんですが、よくあるスタンダードな日本のインド料理店の料理の感覚で食べると結構な辛さにびっくりする感じです。クートゥでよくこんなに辛くするんだなあ。いいなあ。好きだなあ。ベヌゴパールシェフはよくこういうのをやってくれます。ちゃめっ気なのか、どうなのか。いつもどっちかなあと考えるんですよ。ココナッツの当たり柔らかく、挽肉の旨み強く、その上で辛さと旨さで舌に強く記憶を残す、という構成。

ああ、楽しいなあまったくもう。

締めはアルゴビで手堅く口の中をニュートラルにします。や、よかったよかった。今日もすごくよかった。

とにかく一回づつ驚かせてくれるし、なんでこんなに引き出しが多いのか、と考えさせられる凄腕シェフのお店です。

 

 

下町南インド料理の名店、時を経てもその輝きを失わず、です。