
ものすごい店に出会ってしまったのです。ものすごかったよ。
カレーなしよ。
わたしはクルマで出先に行くと用事を済ませた後に近隣のローカルスーパーに必ず立ち寄ることにしているんです。それほど頻繁に遠くまで行くわけではないですけど、関東近郊はわりとちょこちょこ行っているかな。ちょっと県境を跨げば昔からあるローカルスーパーマーケットはそっとあったりすることが多いんですよね。

そしてローカルスーパーはその地域の人たちの生活や習慣が浮かび上がってくる楽しい場所なのです。だから行かない理由がない。楽しいんです。その日か埼玉にいました。千葉の野田あたりのムスリムレストランのリサーチなどして、その帰り道。春日部のちょいとはずれにえらく年季の入った感じのスーパーマーケットを見つけました。
「みどりスーパー」
本当に本物の昔ながらのローカルスーパーマーケットで、広い敷地とでかい建物と駐車場、みたいなものではなく、ささやかな駐車場と近所のおばちゃんたちの集う店という雰囲気の実にいい香りがする好物店。これだこれだ、いいぞいいぞ。

こういう感じの店は当たり外れも大きいんですよね。わたしはローカルスーパーで惣菜売り場が割と見所だと思っているのですがこの規模だとそのコーナーがないお店も珍しくない。もしくはあっても小さかったりするんです。ここはそういうのとも違う、とにかく「異質な店」だったのです。
お客さん駐車場の裏手ににいきなり「赤い彗星」の名前のトラックあり(笑)。

なんだこれ。社員の若いお兄ちゃんとかが勢いでこういうペイントしちゃったかあ、とか思いながら(いや、ちがう。ガンダムってすごい長く続くコンテンツでその裾野は10代から60代まで!)店に近づくと店頭に「そこらへんの草」が売っている!なんだこれは。

脈絡ない種類の植木が93円均一。振り返ってトラック見ると意外やちゃんとGSIクレオス水性ガンダムカラーのHUG06と05のトーンで塗り分けられているわけですよ。あっ!これ只者ではないのでは。
何気ない表情を装いつつ実は緊張しながらお店に入ってカゴをぶら下げます。売り場、激シブ!とかで終わらせてはいけないぞこれ。おかしなところがたくさんあるぞ(ほめてる)。

野菜売り場の壁に子供達が描いた絵が飾ってあるなあ。これはいいよね、地域に愛されている証拠です。レタスも中玉が100円でお安くていいねえ。プチトマトがいちごパック一杯で198円。うむ、これ買いだ。カゴに放り込みます。

様子がおかしくなってきたのは冷蔵ケースの甘いものを見始めたあたりから。「そこらへんのプリプリケツぷりんパン」って、、、なに?(笑)あ、ああ〜そうか、ここは春日部か。そうかそうか、名誉市民の家族のやつか。

「そこらへんの草こえて森すぎて滅たまごサンド」こ、これは。急にレベルが上がった気がする。理解が追いつかない。プリプリくらいじゃまだ初心者向けだったか。

ガ、ガチャピン、水中マスクなんかツブツブ入っちゃってるんじゃない?大丈夫?

今度はビジュアルでキタ。「そこらへんのみたらし団子クリームパン」「そこらへんのアポロ13クリームパン」。また情報過多であります。なんかすんごいやつ。語彙が欠乏してゆく自分がいます。

「草こえて森すぎて滅天ぷら」こ、これ普通に「天ぷら」でいいのでは、、、

「そこらへんの草天丼」、、、思い出したああ!ここ、あそこだ。なんか話題になったお店だ。噂になったお店でしょ。埼玉愛がすごい店だ。そうだ、間違いない。なんか「翔んで埼玉」の毒が店内中に回ってるとか色々聞いてた。

スゲー!ここがそうなのかあ。これはもういろいろと合点がいくよなあ。
じゃあどんどん行こうかね。

「本日の謎汁」であるぞ。キューピー人形がエプロンかけててそのエプロンをめくると謎汁の正体がわかるんだって。

勇気を振り絞って飲んでみると、あ、これは味噌汁か。しかも魚介の味がすごく濃くてめちゃくちゃ美味しい。

答えはアナゴ汁。おおお、そうなのね、うますぎるぞこれ。白ごはんと漬物が欲しいよ、その場で。なんか噂ではここの謎汁を飲みすぎた小学生の舌のレベルがあがりすぎちゃって大変なことになってるらしい。子供海原雄山量産施設か。

うっかり上を見上げれば商品棚の上にはよくわからないいろんなものが。だいたいそこは普通ストックが置いてあるんだよね。習字もすごい。ものすごい。圧がすごい。

結局圧倒されながら買い物をした内容は、「ミニトマト」「オールレーズン」(大好きなのよ)「そこらへんの森すぎて滅フルーツティーゼリー」(情報過多)「そこらへんの爆裂鯵してる南蛮サカナ最高」(なに?)、です。

おにぎりもね、狂ってるよ。普通サイズのものもあるけどここではひ弱に見えちゃう。すごいやつ。POPに「おにぎり以上 お弁当未満 いつでも、どこでも口からさいま。」とかなんとか書いてあったよ。でかいの。


ふらふらと誘われるように「そこらへんの爆裂鯵してる南蛮サカナ最高」というおにぎり(らしいもの)をカゴに入れてしまったよ。

「そこらへんの森すぎて滅フルーツティーゼリー」はなんか素直においしかったな。どこまでがフルーツでどこまでがティーなのかは分かりづらかったけど。量は多いぞ。おいしいので量が多いのはうれしい。

そしておにぎり(らしきもの)「THEさいたまX」のシリーズから「そこらへんの爆裂鯵してる南蛮サカナ最高」。

これはおにぎりであるわけで、握られて圧縮されているわけであるよ。すると具材とごはんとの一体感が強くなる。これがいいんです。

タルタルソースも効果的に効いているなあ。そして食べづらい(笑)。顎関節が弱く大口を開けると耳の下あたりからポキポキ音がするわたし。なかなか大変なのです。卵焼きが鼻の頭に当たって邪魔であるぞ。

南蛮ソースが酸味より甘味が勝っていて、このおにぎりによく合っています。アジフライのしっぽは邪魔なのだがチャームポイントとして外せなかったのだろうねえ。気持ち、よくわかるよ。

トータルすると「旨い」。旨かったよ。よかったよ。これで310円はたいへんなことだよ。いまどきセブンイレブンのおにぎりはあんなに小さいのに(違う、これが大きすぎる)200円越えだよ。これは圧倒的です。おいしかった。
うーん、また行くだろうなあ。もうすでに行きたくなっているもんな。惣菜を端からみんな食べてみたいぞ。なんか、魂抜けました。
